実力テストや高校入試の過去問等では定期テスト問題と比べると、
圧倒的に難しい問題に出会いますが、
あなたはこういう現象に陥った事はありませんか?
問題文に色々書いてあるけど、結局何をすればいいのか分からない…
これは、問題の複雑化によって、
正解までの道筋をうまく導き出せないのが原因です。
数学の問題を解くのに必要な力は、計算力だけではありません。
問題が難しくなればなるほど、計算力に加えて
適切な情報を論理的に繋げる思考が重要となります。
つまり逆に考えると、その情報を探す順序を知り、それを繋げる力さえ磨けば、
どんな難問に対しても対応できるようになるのです!
この『情報を繋げる力を磨く』事によって、
あなたの数学力は必ずぐーんとアップします!
Contents
出題者の意図を読み取り、必要な情報を繋ぎ合わせる
ここで1つ、嬉しいお知らせです。
公立入試数学の問題を解くための道筋は、ある程度「誘導」されています。
それを軸に逆算して必要な情報を探し出せば、必ず正解に辿り着けるようになっているのです。
①問題から読み取れる情報を余すことなく明らかにする
②これまで学んできた公式、定理、解法など、必要な情報を引き出す
③「前からの誘導」と「後ろからの逆算」により、①と②の中から必要な情報を繋ぎ合わせる
この3ステップこそが、まさに「情報を繋げる力」の完成形となります。
おそらく出題者の「誘導」という表現があまりピンと来ない人も多いと思いますので、
実際の問題を具体例として、詳しく説明していきましょう。
これは、2019年度の宮崎県高校入試の過去問です
(1)に関しては、正五角形の内角の和が尋ねられていますが、
これは正五角形の基礎知識なので、とても簡単ですね。
しかし忘れてはいけないのは、上述した通り「前からの誘導」という視点です。
この(1)の問題は、必ず(2)の正解を求める上で必要な情報に繋がります。
では(2)の問題ですが、まず「前からの誘導」により、
正五角形の内角の和が540°であれば、それぞれの内角は108°だと判明します。
同時に、他の角度にも目を向けてみましょう。
何度も言っている通り、問題文には出題者の意図が見え隠れしています。
図には対角線が引かれていますが、これも何らかの意図があるからこそです。
正五角形の辺の長さが等しい事実を踏まえて図を眺めると、二等辺三角形の存在に気付けるでしょうか?
これにより、二等辺三角形ABE、二等辺三角形BCEの真ん中の鈍角が108°である事から、それぞれの三角形の残りの角度∠ABE、∠AEB、∠BAC、∠BCAが36°であると判明するのです。(180ー108)÷2=36
並行して「後ろ(求めたいこと)からの逆算思考」により、求めたい角度が∠BPCである事に注目しましょう。
三角形BPCにおいて、∠BCPと∠CBPが判明すれば、∠BPCの値も求まります。
ここで、「前からの誘導」と「後ろからの逆算」で得られた情報を繋ぎ合わせると・・・
∠BCP=∠BCA=36°であり、∠CBP=108°-∠ABE=72°となり、
∠BPC=180°-(∠BCP+∠CBP)=72°という答えに辿り着けます。
さあ、いよいよ最後の(3)です。
今までは角度を尋ねる問題でしたが、ここで初めて長さを尋ねる問題になります。
しかし、だからと言って今までの問題と切り離して考えてはいけません。
むしろ前の問題で求めた角度を、何とかして長さに生かそうという発想を意識しましょう。
ではまず「前からの誘導」ですが、AB=2cmという情報より、
正五角形なので、AB=BC=CD=DE=EA=2cmというのが判明します。
また(2)より、∠BPC=72°という情報から、外角にあたる∠BPA=108°というのが判明します。
次に「後ろからの逆算」ですが、求めたい長さは対角線ACであり、
正五角形なので、AC=BEというのが判明します。
さて、他にこの問題から得られる情報はありません。
現在示した情報を繋ぐだけで答えは分かる
と「出題者は」言っているのです。
では、これらの情報を繋ぎ合わせるために必要な、繋ぎ目のパーツとは何なのでしょうか?
これは閃きや発想力ではなく、あなたが学んだ事の中から探し出せば必ず見つかるものです。
ポイントは、「前からの誘導」で導き出した∠BPA=108°になります。
108°という数字を見た瞬間、何かに気付きませんか?
そう、正五角形のそれぞれの内角と同じ角度ですね。
これは偶然ではなく、間違いなく出題者はそれを見抜いた上で問題を作っているはずです。
ここから、正五角形の辺で作られた108°と36°と36°の二等辺三角形とは別に、
小さなサイズの108°と36°と36°の二等辺三角形、同様の「相似」な三角形の存在に気付く事ができます。
相似な三角形の長さの「比」を用いる事で、ACの長さを求める式が完成するのです!
答えは、以下のような計算となります。
最後に
「前からの誘導」と「後ろからの逆算」を踏まえて、必要な情報を繋げていく。
上記の具体例を通じて、このイメージが湧いたでしょうか?
もしもこれが実力問題ではなく、基本問題として扱われる場合であれば、
(3)の前におそらく、「三角形ABEと三角形PBAの相似を証明しなさい」という問題を挟むでしょう。
敢えて誘導と誘導の間に隙間を作り、それでも受験者が答えを導き出せるかどうかを試すために、
高校入試のようなテストでは、このような「差をつける問題」が君臨するのです。
是非とも、高校入試に登場するような応用問題に太刀打ちできる力を身に付けるためにも、
普段から「情報を繋げる力を磨く」事を心がけてくださいね!
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